卒業生とその進路

神経刺激電極アレイのCMOS集積化に向けた能動的チャージバランス回路に関する研究


文 清一

2022 年度 卒 /修士(工学)

修士論文の概要

神経系の構造をCMOS集積回路上に再構築し、その応用を開拓するニューロモルフィック工学はさまざまな展開を見せている。本研究は、その逆の視点から、神経系にCMOS集積回路そのものを適応させるインターフェース技術に関するものである。既存の神経刺激器は信号を正確に送り、神経を高精度に刺激することを目的に設計されおり、脳に埋め込んで使用することは電力・サイズ的に困難である。脳に神経刺激器を埋め込むためには、精度を犠牲にして回路面積を小さくし、さらに電力を少なくする必要がある。本稿では、その実現に向けた低電力・小面積の神経刺激CMOS回路を提案する。

学術論文

  1. Wen Q., Shiramatsu T.I., Takahashi H., and Asai T., "Active charge balancer for CMOS integration of an array of neural stimulators," Nonlinear Theory and Its Applications, vol. E14-N, no. 2, pp. 319-333 (2023).

国際会議

  1. Wen Q., Ando K., Akai-Kasaya M., and Asai T., "An active charge balancer towards CMOS Integration of an array of neural stimulators," 2022 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications, Online, Croatia (Dec. 12-15, 2022).

受賞

  1. 文 清一, 令和4年度 電子情報通信学会北海道支部 - 学生奨励賞, 2023年3月14日.
  2. 山岸 善治, 文 清一, "SF-アシスト," Vieureka Camera App Challenge 2021(アイデア部門)- ユニーク賞, Dec. 10, 2021.

国内学会

  1. 文 清一, 浅井 哲也, "CMOS能動的チャージバランス回路によるウエットメディアの刺激評価," JSPS研究拠点形成事業「マテリアル知能による革新的知覚演算システム」国内全体会議, 京都烏丸コンベンションホール, (京都), 2023年1月28-29日.
  2. 文 清一, 赤井 恵, 浅井 哲也, "神経刺激電極アレイのCMOS集積化に向けた能動的チャージバランス回路," 第31回日本神経回路学会全国大会, (オンライン), 2021年9月21-23日.
  3. 文 清一, 赤井 恵, 浅井 哲也, "神経刺激電極アレイのCMOS 集積化に向けた能動的チャージバランス回路の設計と評価," 2021年 電子情報通信学会 NOLTAソサイエティ大会, (オンライン開催), 2021年6月12日.